ノーマルスクワット

運動

はじめに

臨床や地域の方々に対する運動指導を行うときに1人でどこでもできるスクワットを指導することが多いです。スクワットにはいくつか種類がありますが通常のノーマルスクワットについて強化される筋や効果、スクワットの方法、行ううえでのポイントを挙げてみました。

ノーマルスクワットにより強化される筋

スクワットは下半身全体を鍛える代表的な運動です。したがってやり方を変えることで下半身のさまざまな部位を鍛えることができます。ここではノーマル(一般的)なスクワットにより鍛えられる部位を紹介します。 

【大腿四頭筋】

大腿四頭筋は太ももの前面にある筋で4つの筋(大腿直筋、中間広筋、外側広筋、内側広筋)からなる筋群です。中間広筋は大腿直筋の奥側に位置しています。主に膝を伸展(伸ばす)する作用があり、大腿直筋に関しては股関節を屈曲(曲げる)する作用もあります。

【大殿筋】

大殿筋はお尻の部分の大きな筋で、人体の中でも単一の筋のなかでは最も大きいです。主に股関節を伸展(後ろに伸ばす)したり外旋(外に回す)する作用があります。

【ハムストリングス】

ハムストリングスは大きく分けて3つ(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)に分けられます。前側にある大腿四頭筋とは拮抗する筋です。作用は股関節を伸展(後ろに伸ばす)したり、膝を屈曲(曲げる)する作用があります。

【脊柱起立筋】

 脊柱起立筋は背中で最も長く大きな筋で棘筋(頚棘筋、胸棘筋)、最長筋(胸最長筋、頚最長筋、頭最長筋)、腸肋筋(腰腸肋筋、胸腸肋筋、頚腸肋筋)を総称しています。主に体幹を伸展(後ろに反らす)する作用があります。

【腹部の筋(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)、腸腰筋】

腹部の前側に腹直筋があります。主に体幹を屈曲(曲げる)するときに作用します。腹直筋の両側には外腹斜筋があります。外腹斜筋の深層には内腹斜筋、さらに深層は腹横筋となります。これらの体幹の筋により身体が安定します。その他、腸腰筋は股関節付近にある深層の筋で股関節を屈曲(曲げる)する作用があります。

【下腿三頭筋(腓腹筋、ヒラメ筋)】

ふくらはぎの筋で下腿三頭筋は表面が腓腹筋、その深層がヒラメ筋になります。腓腹筋は膝を屈曲(曲げる)したり、足部を底屈(つま先を下げる)する作用があります。ヒラメ筋は足部を底屈する作用のみですが特に膝が屈曲した状態での働きが大きいです。

ノーマルスクワットの効果

【ダイエット効果】

下半身全体の筋を鍛えられます。下半身には大きな筋肉も含まれており基礎代謝量が上がります。そのため痩せやすい身体となりダイエット効果が期待できます。

【引き締まった身体】

加齢に伴い筋肉量が落ちてくるとお尻の筋肉も低下し、痩せた体型になります。下半身の筋肉を鍛えることによってお尻の筋肉がつきメリハリが出て引き締まったボディーラインを作ることができます。

【姿勢(猫背)の改善により若々しくみえる】

お尻の筋肉や背中の筋肉など重力に抗するために必要な筋肉が収縮しやすくなることによって、背筋も伸び姿勢が改善されることが考えられます。これにより若々しくみえます。

ノーマルスクワットの方法

①足を腰幅にひろげ、つま先はやや外側に向けて立ちます。背筋は程よく伸ばしておいてください。手の位置ですがスクワットに慣れていない方は手を骨盤に当てて行ってください。

※スクワットを行うときの手の位置ですが手の場所によって難易度を変えることができます。詳細は「スクワットを行うときの手の位置」を参照してください。

②お尻を後ろに出すように息を吸いながらしゃがみます。

※注意点:しゃがむときに下の写真のように身体が丸まって骨盤が後傾(後ろに傾く)しないように気を付けて下さい。

③太ももと床が平行になる程度までしゃがんでください。難しければ痛みなどの症状がない範囲で行ってください。

④しゃがんだら、今度は息を吐きながら元の姿勢までゆっくり戻してください。

※スクワットの動画はこちら↓

スクワットを行う上での注意点

  • しゃがむときは膝がつま先より前に出ないようにしてください。→膝への負担がかかりやすいです。
  • 踵が浮いていませんか。→膝への負担がかかりやすいです。
  • 内股になっていませんか。→膝への負担がかかりやすいです。
  • 体幹を丸めないようにしてください。→腰椎(腰の骨)への負担がかかりやすいです。
  • しゃがんだあと身体を戻すときに反動を利用して戻そうとしていませんか。 →鍛えたい筋への刺激が少なくスクワットの効果が得られにくいです。しゃがむとき戻すとき共にゆっくり行うことで筋への刺激が増大し、効果が得られやすいです。さらに鍛えたい筋を意識して行うことも重要といわれています。
  • 息を止めて行っていませんか。 →血圧上昇の要因となるため血圧が高めの方は注意が必要です。基本的に膝を伸ばすときに息を吐き、膝を曲げるときに息を吸うように意識してください。

最後に

私は最近ジョギングをしています。下半身を鍛えたいのですがジムに行くには時間や費用がかかってしまうので、自宅でもできるスクワットは手軽だと感じ行っています。ノーマルスクワット以外に下半身をピンポイントで鍛えるスクワットがありますので、また紹介します!

運動を自宅で行う場合、体への負担を減らすためにトレーニングマットを使用したほうが良いと感じております。よろしければ参考にしてみてください!(^^)!


 私はこちらの2人用のマットを使っています。大きめなので広々使えますよ(^^♪


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